- シャフト
回転止め付きシャフト
金属シャフトに加工される回転止めは、表面に凹凸や切り欠きを作ることにより、相手部品と組み合わせたときのシャフトの回転を防止したり、特定の角度で停止させたりする目的で使用されます。
特徴
さまざまな回転止め形状のご提案が可能です。ご要望の用途、目的に応じて、社内で保有している多くの加工機を活用し、最適な加工を施すことが可能です。
◇Dカット
その名の通り断面がD字型になっているシャフトで、組み合わせる部品との間に確実な固定が可能です。これにより、シャフトのスリップや空回りを防ぎ、安定した回転運動の伝達が可能となります。
弊社独自の研削加工により、Dカット厚みを高精度に仕上げることで、相手部品とガタの無い嚙み合わせを実現します。
さらに自社開発機による加工により、高精度を維持しつつ低コスト、大量生産を実現いたしました。
[寸法]
外径:φ0.9~φ10.0、 全長:15.0mm~80.0mm
[精度]
Dカット部厚み:±0.01mm、 面粗さ:Ra0.1
・片側・両側・中間・全面への加工も可能です。
・専用機のため数量により異なります。
・形状・材質により異なります。
◇ローレット
ダイスによりシャフト表面を塑性加工により盛り上げることにより加工します。小径・短物の回転止めに使用されます。
[寸法]
外径:φ0.5~φ15.0 全長:3.0mm~250.0mm
[精度]
盛上径:0.02mm ピッチ:0.15mm~
底径:0.02mm
・高硬度材には加工できません。
・高硬度材で高精度が必要な場合はスウエル加工を検討下さい。
・熱処理を施した場合は基本精度を崩すことがあります。
◇ナーリング
金属シャフトの加工において、シャフトの表面に滑り止めや装飾を目的とした凹凸をつける加工法です。相手部品の穴などに圧入・嵌合することで、ナーリングの凹凸が太径・長物の回転止めとして機能します。
[寸法]
外径:φ3.0~φ8.0 全長:50.0mm~150.0mm
[精度]
盛上径:0.01mm ピッチ:4箇所/円周
底径:0.001mm
・高硬度材には加工できません。
・熱処理を施した場合は基本精度を損なうことがあります。
◇スウェル
シャフト表面を塑性加工により微細に盛り上げることにより加工します。高硬度材にも加工可能です。主に高精度シャフトの回転止めに使用されます。
[寸法]
外径:φ0.8~φ6.0 全長:3.0mm~150.0mm
[精度]
盛上り:~0.025mm 底径:0.0005mm
・接着材の液止めにも利用されます。
・硬質材への加工が可能なため、基本精度を損なうことがありません。
・熱処理を施しても基本精度を維持します。形状・材質により異なります。
回転止め付きシャフトの使用例
モーターの出力軸、エンコーダー
分野:自動車、油圧機器、DCモータ等
TNKが選ばれる理由
・用途、目的に応じて回転止めの仕様や形状を選定可能
TNKは多様な設備を保有しているため、さまざまな回転止め形状の加工が可能です。TNKで主に量産対応している形状はDカット、I(H)カット、ローレット、ナーリング、スウェルです。他メーカー様だと協力工場への外注となるような回転止め加工工程も自社一貫生産での加工が可能です。また、用途や目的などのご要望をいただければ、最適な回転止めの仕様を提案可能です。専門のエンジニアが用途に合わせて開発初期段階からご対応させていただきます。それぞれの形状での評価時には1本/Lからの試作対応が可能です。量産部隊とは別の試作専門の部隊が納期、品質ともにサポートさせていただきます。
・TNK独自の設備開発力でさまざまな回転止め形状でも量産可能
少量の試作のみならず、過去に培った経験と技術で回転止めシャフトの量産対応が可能です。TNKは製品の加工だけでなく効率的な加工を目的に設備開発から行います。社内にはDカット、Iカット等の開発機が多数ございます。例えば、200万本/M以上の大量生産対応の為の開発実績があります。製品ごとに量産立ち上げ時に都度開発する場合もあります。これらは結果的に製品単価のコストダウンへつながります。製品立ち上げ時の1本から終息時の1本までご協力させていただくことがTNKの強みの1つです。
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その他のシャフト
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ストレートシャフト
シャフト部品は、回転の中心となる棒状の部品で、動力伝達の軸や直線運動ガイドとして使われることが多い部品です。自動車や船舶、産業機械、家電など、さまざまな業界で使用されています。精密機械では微細な振動や熱変化による寸法変化も許されないため、材質や設計にも細心の注意が払われています。
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穴形状は、部品の連結や回り止め、位置決めに多く使われています。また、穴をあけることで軽量化や通気性、防音効果などの効果も得られます。 穴は、切削または放電によって加工されることが多い形状です。当社では、切削を中心とした穴加工をしております。
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溝付きシャフト
溝は、他部品の組み付け・部品の抜け止め・潤滑油を流すため等の目的で設置されることが多い形状です。 シャフトに部品を組み付ける際、そのままでは回転時の負荷によって部品が外れてしまうことがあります。しかし、溝加工をシャフトに施し、溝に対応する相手部品を組み合わせることで、部品同士が固定されて抜け止めとすることが可能です。