耐食性
金属において、耐食性とは錆への耐性を指します。
錆の進行は、金属が強度を保てなくなり、狙い通りの機能を果たせなくなることに繋がります。
錆への対策には、錆びにくい環境を整える他、錆に耐性を持つ材料を選定することも重要です。
特徴
ステンレスは、stainlessの名の通り、錆びにくい特性を持っています。一方で耐摩耗性では鉄系鋼材に劣ります。
ステンレスの中にも耐食性に優れたオーステナイト系ステンレス、耐摩耗性に優れたマルテンサイト系ステンレスがございます。
TNKではSUS303、 SUS304をはじめ、SUS316や15MHというTNKオリジナル材の取り扱いもございます。
用途にあわせてローカーボン材の選択も可能です。開発段階初期段階での評価の為の小ロット試作から量産中のコストダウン検討まで
ご協力させていただきますのでお気軽にご相談ください。
耐食性と耐摩耗性
上記グラフは、各材料における耐食性と耐摩耗性の関係性のイメージです。
耐食性と耐摩耗性はトレードオフ関係にあることが多く、両立が難しい特性です。
金属を硬くする成分が、耐食性を損ねる傾向があり、使用用途からそれぞれ要求される特性について、バランスを見て材質を選定することになります。
以下、各材質の機械的性質と物理的特性をまとめておりますのでご参考ください。
機械的性質と物理的性質(常温)
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その他の材料
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MATERIAL
Heat resistance
耐熱性
耐熱材としてはステンレス・耐熱鋼・セラミック等があります。 セラミックは耐熱性・耐摩耗性は高いですが、価格が高く耐衝撃性で劣ります。 用途に応じて適切な材質をお選びください。
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MATERIAL
Non-magnetic
非磁性
オーステナイト系ステンレスは非磁性ですが、加工硬化により磁性が発生します。 非磁性と耐摩耗性を両立することは大変難しいです。 ステンレスにも沢山の鋼種がありますので、適切な材質をお選びください。
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MATERIAL
original
オリジナル材
非磁性高硬度材として当社が開発した材料(15MH)とSUS440Cの代替鋼種としてTNKが開発したオリジナル材料(KWS4MA)がございます。15MHは耐摩耗性と非磁性・耐食性を両立したオリジナル材です。KWS4MAはマルテンサイト系ステンレスで、熱処理を施すことで耐摩耗性を高めることができます。